大分県宇佐市・西椎屋地区の景観を、眺めて終わる観光から「自分が景色に入り、記念に残せる体験」へ。TOBIDASEは、「宇佐のマチュピチュ」の山あいの風景に、民族衣装とご当地キャラクターを重ねて撮影できるARエフェクトを制作しました。
制作のテーマ:景観に、もう一つの「撮る理由」をつくる
展望地の魅力は、現地で見る景色そのものです。一方で、景観を撮影するだけでは、ほかの来場者の写真と似た構図になりやすく、訪れた本人の体験が写真に残りにくいという難しさがあります。
そこで、風景をデジタル表現で隠すのではなく、現地の景色を背景に残したまま、来場者が民族衣装へ変身する方向で企画しました。物理的な衣装の貸し出しを増やさず、スマートフォンの画面上で、その場らしい記念撮影を楽しめます。
提案したAR:民族衣装と地域キャラクターを一つの画面に
カメラを自分へ向けると、帽子と赤い民族衣装が人物へ重なり、画面の下部には地域をイメージしたキャラクターが登場します。背景には宇佐の山並みと集落が残るため、写真を見返したときにも、どこで体験したのかが伝わる構成です。

制作上の難所1:衣装を見せながら、表情を隠さない
変身エフェクトは、衣装を大きく見せるほど印象が強くなります。ただし、帽子や襟が顔へかかりすぎると、本人らしい表情が見えず、記念写真として使いにくくなります。
そこで、帽子は顔の上部、衣装は肩から胸元へ配置し、顔の中心には十分な余白を残しました。装飾の密度が高い民族衣装でも、最初に人物の表情が目に入り、その次に変身へ気付くバランスを意識しています。
制作上の難所2:キャラクターと景観を脇役にしない
人物と衣装だけで画面を埋めると、どの観光地でも成立する写真になってしまいます。一方で、キャラクターを顔の近くに置くと、人物や衣装と重なって画面が窮屈になります。
今回は2体のキャラクターを画面下部の左右へ分け、人物の中央を空けました。さらに、上部には山並みや地名が見える範囲を残し、「誰が」「どこで」「何を体験したか」が一枚で分かる構図へ整えています。
画面要素 | 見せ方の狙い |
人物 | 顔の中心を空け、表情を記念写真の主役にする |
民族衣装 | 帽子と胸元を大きく見せ、ひと目で変身が伝わるようにする |
地域キャラクター | 左右へ分け、人物と重ならずに地域らしさを加える |
現地の景観 | 山並みと集落を背景に残し、場所の記憶と結び付ける |
体験の流れ:景色を背景に、変身して撮影する
- 現地の案内からスマートフォンでARを開く
- カメラを自分へ向け、民族衣装を表示する
- 背景に山並みが入る位置で、人物とキャラクターの構図を整える
- 写真や動画を撮影し、旅の記念として保存・共有する
生まれた価値:観光地の記憶を「自分の一枚」にする
完成したARでは、来場者が現地の景色を背景に民族衣装へ変身し、地域キャラクターと一緒に撮影できます。景観を見るだけだった時間に、試す、表情をつくる、構図を選ぶという参加の動きが加わりました。
物理的な衣装を人数分用意しなくても、来場者ごとの写真に同じ世界観を重ねられる点も、デジタル衣装ならではの特徴です。公開されていない利用数や投稿数は成果として掲げず、実際に提供した体験と画面から確認できる価値を紹介しています。
確認できる内容:宇佐のマチュピチュの景観を背景にした変身体験、民族衣装、ご当地キャラクターとの撮影。公開されていない体験数やSNS投稿数は記載していません。
観光地らしさを、撮りたくなるAR体験へ変えます
絶景、歴史、衣装、キャラクターなど、その地域がすでに持つ魅力を、来場者自身が参加できる撮影体験へ組み替えます。ARの見せ方だけでなく、現地の背景、画面構成、案内方法、撮影・共有まで含めて設計できます。