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ARで拡張するマーケティング
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webAR
2026/7/25

結論から言うと、8th Wall終了は「2027年2月まで何も起きない」という話ではありません。管理画面へ入れない今、ホスト済みURLは動いていても、障害修正・文言変更・端末対応・再エクスポートができない状態です。WebARの基本構造を先に整理したい方は、WebARとは?作り方・メリット・活用事例もあわせてご覧ください。
8th Wall公式の案内では、ホスト型プラットフォームは段階的に終了します。2026年2月28日でアカウントへのログイン、プロジェクト作成・編集・公開、プロジェクトやアセットのエクスポートが停止しました。以後は、同日までに公開済みだった体験が2027年2月28日までそのまま配信されるだけです。

| 時点 | 利用できること | 利用できないこと | 実務上の意味 |
|---|---|---|---|
| 2026年2月28日まで | ログイン、編集、公開、書き出し | — | 移行用データを確保できた最終期間 |
| 2026年3月〜2027年2月28日 | 既存の公開体験を閲覧 | ログイン、編集、再公開、エクスポート | 止まる前に別環境を用意する猶予 |
| 2027年2月28日以降 | なし | 8th Wallホスティングと残存データ | 旧URL・埋め込み・外部アセット参照が停止 |
一方で、8th Wallの技術がすべて消えたわけではありません。フレームワーク、ECS、Face Effects、Image Targets、Sky Effectsなどの主要部分はMITライセンスのリポジトリとして公開され、SLAMは別のEngine Binaryとして提供されています。ただし、「オープンソース化」と「旧ホスティングが自動的に継続すること」は別問題です。公開URLを新環境へ自動転送してくれる仕組みではありません。
移行で最初に確認すべきなのは、機能一覧ではなく「編集可能なソースコードが手元にあるか」です。ここを曖昧にしたまま移行先サービスを比較すると、後から「そもそも元コードを取り出せない」「画像ターゲットが無い」「VPS依存で再現できない」と判明し、見積もりとスケジュールが崩れます。

2026年2月28日までにBuildable Code Exportを取得済みなら、プロジェクトソース、アセット、画像ターゲット、ビルド設定、XRランタイム、配布用Engine Binaryが含まれます。まずローカルでビルドし、カメラ起動、トラッキング、3D・動画の読み込み、計測イベントまで再現できるかを確認します。通常のCode Exportは参照・バックアップ用のスナップショットで、Buildable Codeと同じくそのまま稼働できるとは限りません。
自社サーバーや別CDNから配信していても、HTML内で旧 `apps.8thwall.com/xrweb` を読んでいる案件は移行対象です。公式移行ガイドでは、配布用Engine Binaryへのスクリプト差し替えと、World/Face/Image Targetに応じたチャンク指定が案内されています。独自ドメインを使っているためURLを維持しやすい一方、エンジン参照、XRExtras、画像ターゲット設定、アセットパスを点検する必要があります。
Cloud EditorやStudioのプロジェクトを事前に書き出しておらず、手元にソースもローカルプロジェクトも無い場合、現在は8th Wallから移行用データを取得できません。公式案内も、未エクスポートのホスト案件はダウンロード・編集不可と明記しています。この場合は、手元に残る3D、画像、動画、台本、仕様書、公開体験の操作記録を集め、別基盤で再構築します。
移行先は製品名の一覧から選ぶより、既存コードをどこまで生かすかと公開後の運用を誰が持つかで決めるほうが失敗しません。大きくは次の3パターンです。
| 移行先 | 既存資産の再利用 | 運用負担 | 向く案件 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 8th Wall Engine Binary+セルフホスト | 高い。既存コードを生かしやすい | 自社または保守会社 | Buildable Code取得済み、既存セルフホスト | クラウド依存機能は非対応。バイナリは限定ライセンス |
| 別の管理型WebAR | 3D・画像・動画・仕様を移植 | 事業者の管理画面とサポートを利用 | 更新担当が非エンジニア、運用支援が必要 | コードの直接移植ではなく再実装になりやすい |
| OSSライブラリ+独自実装 | Web UI・アセット・分析設計を再利用 | 開発・端末検証・保守を自社で担当 | 画像認識、顔、マーカー、位置情報など要件を絞れる | 追跡品質、Safari対応、ライブラリ更新を継続検証 |
| ネイティブアプリへ再設計 | 企画・3D・導線を再利用 | アプリ開発・審査・更新が必要 | 高度な空間認識や長期運用を最優先 | WebARより参加導線と費用が重くなる |
World Effects、Face Effects、Image Targets、Sky Effects、Absolute Scaleを使う既存案件で、ソースが揃っているなら最小差分になりやすい選択です。A-Frameやthree.jsの資産も生かせます。配信先はHTTPSが必須で、Cloudflare Pages、Netlify、Vercel、AWSなど自社の運用要件に合うホストを選びます。
ただしEngine Binaryの内部はオープンソースではなく、修正・再コンパイルはできません。公式FAQでは、VPS、Lightship Maps、Hand Tracking、Modules/Backendsなどのクラウド依存機能も対象外です。互換性が高いことと、将来の保守責任が軽いことは同義ではありません。
管理画面、公開機能、分析、サポートを引き続き事業者に任せたい場合の選択です。比較時は「画像認識・顔・ワールドトラッキングがあるか」だけでなく、ソースやアセットの書き出し、独自ドメイン、アクセス上限、契約終了時のデータ返却、障害時の連絡体制まで確認します。プラットフォーム終了を経験した直後だからこそ、出口条件を契約前に決めることが重要です。
画像認識・顔トラッキングならMindAR、マーカー・画像認識・位置情報ならAR.jsのように、要件を絞ってOSSライブラリで再構築する方法があります。3D描画はA-Frameやthree.js、ホスティングと分析は自社のWeb基盤へ分離できます。一方、スマートフォンのWebXRはブラウザ間の対応差が残るため、ワールドトラッキングをWeb標準だけで置き換える場合は、非対応端末のフォールバックを含めた設計が必要です。
移行計画は、公開URL一覧ではなく「体験を再現するのに必要な資産」を1案件ずつ記録します。制作会社へ依頼した案件では、納品範囲と保守契約も同時に確認してください。

とくに印刷物のQRが `8thwall.app` など旧ホストURLを直接指している場合、ホスティング終了後に自社で転送先を変更できません。チラシ・パッケージ・看板の在庫数と配布期間を確認し、再印刷、上貼りシール、差し替え掲示を移行費に含めます。
ソースがある案件でも、サーバーへコピーするだけでは終わりません。8th Wall公式のセルフホスト移行ガイドでは、旧エンジンURLを配布用Engine Binaryへ置き換え、用途に応じて `slam` または `face` チャンクを事前ロードします。画像ターゲットは起動時に自動ロードされないため、`XR8.XrController.configure` へターゲットデータを渡す更新が必要です。

| 確認箇所 | 移行時の変更 | テスト観点 |
|---|---|---|
| エンジン読込 | 旧 `apps.8thwall.com/xrweb` からEngine Binaryへ | 初回読込、キャッシュ、CDN障害時 |
| World/Image Target | `slam` チャンクを指定 | 床面検出、追従、復帰、暗所 |
| Face Effects | `face` チャンクを指定 | 前後カメラ、遮蔽、複数端末 |
| Image Targets | ターゲットデータをコードで設定 | 対象画像、距離、角度、反射 |
| Asset Bundles | 通常フォルダ化後の参照パスを修正 | 3D・動画・音声の404 |
| 公開基盤 | HTTPS、CORS、MIME、キャッシュを設定 | カメラ権限、埋め込み、更新反映 |
移行後のURLは、できるだけ自社が管理する独自ドメイン配下に置きます。QRコードを独自ドメインの短縮URLへ寄せておけば、将来エンジンやホスティングを変えても転送先だけを更新できます。これは技術移行より地味ですが、次のプラットフォーム変更に強い設計です。
ホスティング終了当日に新環境へ切り替える計画は危険です。端末固有の不具合、QR差し替え、DNSキャッシュ、外部LPの修正、社内承認を考えると、2026年内の移行完了を基本線にするのが安全です。
8th Wall移行の費用は、ページ数より「どの資産が正規に残っているか」「追跡機能をそのまま再現できるか」「公開後の保守を誰が持つか」で変わります。ソースが揃う単純なセルフホスト移行と、公開URLしかないVPS案件の再構築を同じ単価表で見積もることはできません。

| 費用項目 | 小さくなる条件 | 大きくなる条件 |
|---|---|---|
| 調査・棚卸し | Git、仕様書、担当者、契約が揃う | 制作会社が複数、納品物不明、URLだけ残る |
| 実装 | Buildable Codeがあり、クラウド依存なし | VPS・Maps・Hand・Modulesを別設計 |
| アセット | 3D・画像・動画の元データと権利が明確 | 再制作、軽量化、利用許諾の再取得が必要 |
| テスト | 対応端末と利用環境を限定できる | 不特定多数、屋外、低速回線、常設運用 |
| 公開・運用 | 独自ドメイン・CI/CD・監視基盤を流用 | 新規ホスト、分析、同意管理、保守窓口を構築 |
移行だけでなく、機能を整理して作り直す場合の費用感はWebAR開発の費用と内訳で機能別に整理しています。新規の制作会社選定も含める場合はWebAR制作会社の選び方を参照し、見積書に「移行元調査」「代替機能」「端末試験」「QR・埋め込み差し替え」「公開後保守」が分かれているかを確認してください。

8th Wall公式FAQでは、2026年2月28日までに公開・ホストされていた体験は2027年2月28日まで稼働すると案内されています。その後はホスティングサービスが終了し、残存プロジェクトデータも削除予定です。外部サイトに埋め込んだ体験や8th Wall上のアセットURLも影響を受けます。
できません。2026年2月28日にプラットフォームアクセスが終了し、ログイン、編集、エクスポートは停止しました。事前に取得したBuildable Code、通常のCode Export、Studioのローカルデータ、既存セルフホストのソース、制作会社からの納品物がないかを確認してください。個別のアカウント・プロジェクト照会は公式サポート窓口への確認が案内されています。
いいえ。オープンソース化されたのはフレームワークや主要モジュールなどで、旧ホストURLが新環境へ自動移行するわけではありません。SLAMは別のEngine Binaryで、VPS、Maps、Hand Trackingなどは含まれません。ソースを新しい実行・配信環境へ移し、必要な修正と実機テストを行う必要があります。
QRコードが自社管理の独自ドメインを指し、転送先を変更できるなら維持できる可能性があります。8th WallのホストURLを直接指すQRは、終了後に自社で転送設定を変えられません。印刷物や看板が残る場合は、新URLへの差し替え方法を物理在庫まで含めて計画します。
Buildable Codeまたはセルフホストのソースがあり、VPSなどのクラウド依存が無ければEngine Binaryによるセルフホストが第一候補です。管理画面とサポートを重視するなら別の管理型WebAR、要件を画像・顔・マーカー・位置情報へ絞れて内製保守できるならOSS構成を比較します。製品比較の前に、一番難しいシーンでPoCを行ってください。
8th Wall終了対応で必要なのは、単なる「URLの引っ越し」ではありません。ソースコード、追跡機能、アセットの権利、端末対応、QRや埋め込み、分析・保守までを1本の運用として移し替える作業です。最初の1週間で対象URLとソースの有無を確定するだけでも、移行不能リスクと見積もりの幅を大きく減らせます。

TOBIDASEでは、既存WebARの棚卸し、移行先の技術選定、最難関シーンのPoC、再構築、公開後の運用まで対応しています。「ソースがあるか分からない」「VPS依存か判断できない」「印刷済みQRを止めたくない」という段階でも、まずはWebAR移行についてご相談ください。期限から逆算し、残す機能と作り直す機能を切り分けます。
一次情報確認先:8th Wall公式FAQ、Migration Guide、Self Hosted Projects、8th Wall公式GitHub(2026年7月25日確認)。仕様と公開リポジトリは更新される可能性があるため、実装時に最新版をご確認ください。
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