結論を3行で
- AR制作はお問い合わせ→企画・見積もり→発注→制作→テスト・審査→公開の7ステップで進み、標準的な納期は2週間〜2ヶ月です。
- 当社の最短実績は2週間程度。素材を支給いただき、デザインと実装を並行で進められる案件がこの速さになります。
- 発注側の準備で納期と費用は大きく変わります。「目的・公開希望日・使える素材」の3点を持って相談するのが最短ルートです。
AR制作の依頼から公開までの全体像【フロー図】
「ARを作りたいが、何をどの順番で決めればいいのか分からない」——初めてARを発注する担当者の方から、最も多くいただく声です。実は、AR制作の進行は動画制作やWeb制作と大きくは変わりません。全体像を先に見てください。
ポイントは2つあります。第一に、企画・概算見積もりまでは無料が業界の通例で、当社も同様です。比較検討の段階で気軽に問い合わせて問題ありません。第二に、デザイン(ステップ4)と実装(ステップ5)は並行して進められるため、素材が揃っている案件は想像より早く公開できます。
各ステップの詳細と「発注側がやること」
① お問い合わせ・ヒアリング(数日)
目的(認知拡大・来場促進・楽曲プロモなど)、希望時期、使える素材の有無を共有します。この段階では「ふんわりしたイメージ」でかまいません。「この予算で何ができるか知りたい」という逆引きの相談も普通です。
② 企画・概算見積もり(3日〜1週間・無料)
制作会社から体験案(どこで・誰が・どんなARを体験するか)と概算見積もりが提示されます。ここで確認すべきは金額の妥当性だけでなく、見積もりに「何が含まれ、何が含まれないか」です。費用の構造と適正価格の判断基準はAR制作の費用相場【2026年版】で詳しく解説しています。
③ 発注・キックオフ
発注書の取り交わし後、スケジュールと役割分担(素材はどちらが用意するか、確認者は誰か)を確定します。ここで社内の決裁者・監修者を1本化しておくことが、後の遅延を防ぐ最大のポイントです。
④ デザイン・素材制作(1〜3週間)
2D/3D素材、キャラクター、演出の制作です。全工程の中で最も工数が変動するステップで、素材を支給できれば大幅に短縮できます。初稿確認→修正のサイクルが発生するため、発注側のレスポンス速度が納期に直結します。
⑤ 実装・開発(1〜3週間・④と並行可)
素材をAR環境(WebAR・Effect House等)に組み込み、動作を最適化します。④と並行で進むため、単純合計より実際の期間は短くなります。
⑥ テスト・審査(約1週間)
実機(スマートフォン)での動作確認を行います。TikTokエフェクトの場合はプラットフォーム審査(目安1週間)があり、審査基準への対応は制作会社側のノウハウの見せどころです。WebARの場合は審査がない分、ここが実地テストに充てられます。
⑦ 公開・効果測定
公開後は、体験数・スタンプ取得数・SNS投稿などのデータを見ながら運用します。イベント会期中の監視や、終了後のレポート提出までを契約に含めるのが一般的です。
手法別の標準スケジュール【早見表】
「どの手法でARを実現するか」で納期は大きく変わります。当社の実績ベースの目安です。
| 手法 | 最短 | 標準 | 相談のタイミング |
|---|---|---|---|
| TikTokエフェクト | 2週間 | 2〜4週間 | 公開希望日の1〜2ヶ月前 |
| ARフォトフレーム(WebAR) | 2週間 | 2週間〜1ヶ月 | イベントの1〜2ヶ月前 |
| ARスタンプラリー | 3週間 | 3週間〜2ヶ月 | イベントの2〜3ヶ月前 |
| オリジナルWebAR開発 | 1ヶ月 | 1〜3ヶ月 | 企画構想の段階 |
イベントでのAR活用を検討している場合は、告知物(ポスター・チラシ)へのQRコード掲載との兼ね合いもあるため、印刷スケジュールから逆算するとさらに余裕が必要です。イベント企画全体の組み立て方はARイベント活用の完全ガイドを参考にしてください。
発注前に準備しておくと早く・安くなるもの
次の6点が揃っているほど、見積もりは正確に・納期は短く・費用は安くなります。すべて揃っていなくても相談は可能ですが、①〜③だけでも用意することをおすすめします。
- ① 目的(1つに絞る):認知拡大か、来場促進か、購買促進か。目的が複数あると機能が膨らみ、費用と期間が延びます
- ② 公開希望日・会期:逆算スケジュールの起点。「◯月◯日のイベントで使いたい」が決まっているだけで進行は具体化します
- ③ 使える素材:キャラクター設定画、ロゴデータ、商品写真、過去の販促イラスト、MV・動画用の3Dデータなど。素材の有無は見積もりの最大の変動要因です
- ④ 参考事例のURL:「こんな感じにしたい」というARやエフェクトのリンク。イメージ共有が一度で済みます
- ⑤ 決裁フロー:誰が最終確認するか。IPもの(アニメ・キャラクター案件)は版元監修の回数と日数も確認しておきます
- ⑥ 予算レンジ:「20万円まで」「50万円前後」で提案内容が変わります。相場観は費用相場の記事で事前に掴めます
スケジュールが延びる3大要因と対策
当社の経験上、納期が延びる原因は制作作業そのものより「確認と素材待ち」に集中しています。
| 要因 | 何が起きるか | 対策 |
|---|---|---|
| ① 監修・決裁の往復 | 確認者が複数いて戻しが数往復。IP案件では版元監修で1回1〜2週間かかることも | キックオフ時に確認者を1本化し、監修回数を先に決める |
| ② 素材の支給遅れ | 素材待ちで制作が止まり、後工程が玉突きで遅延 | 発注時に素材リストと支給期限を確定する |
| ③ 審査落ち(TikTok等) | 再申請で1〜2週間のロス。キャンペーン開始日に間に合わないリスク | 審査基準を熟知した制作会社を選び、予備日を1週間確保する |
③は制作会社選びで大きく差が出るポイントです。選定基準はWebAR制作会社おすすめ7選で詳しく比較しています。
実例:最短2週間で公開した進め方(当社の場合)
当社の最短実績は2週間程度です。たとえばソニー・ミュージックレーベルズ様のアーティスト「はてな」新曲プロモーションでは、急ぎのスケジュールの中で動画制作とTikTokエフェクトを連動させ、2週間で公開に到達しました。
短納期を可能にしたのは次の3条件です。
- 素材の転用:動画制作用に作っていた3Dモデルをエフェクトに転用し、素材制作の工程を大幅に圧縮
- 並行進行:デザイン確認と実装を同時に走らせ、待ち時間をなくす
- 決裁の速さ:クライアント側の確認・戻しが速く、修正サイクルが停滞しなかった
裏を返せば、完全オリジナルの3D制作から入る案件や、監修者が多い案件で「2週間で」というのは現実的ではありません。最短納期は「準備と体制」で決まる——これが実案件からの結論です。
よくある質問
Q. イベントの何ヶ月前に相談すればいいですか?
A. TikTokエフェクトやARフォトフレームなら1〜2ヶ月前、ARスタンプラリーやオリジナルWebARなら2〜3ヶ月前が安心です。告知物の印刷や社内決裁の時間も含めて逆算してください。直前の相談でも、素材次第で間に合う場合があるのでまずお問い合わせを。
Q. 最短でどのくらいで公開できますか?
A. 当社の実績で2週間程度です。素材を支給いただけること、確認者が1本化されていることが条件になります。
Q. 見積もりだけの依頼でも大丈夫ですか?
A. はい。企画・概算見積もりまでは無料です。相見積もりの比較検討にもご利用ください。
Q. 素材が何もなくても依頼できますか?
A. できます。企画・デザイン・3D制作から一貫して対応します。その場合は素材制作の工数が乗るため、期間は標準〜長め、費用はオーダーメイド帯(費用相場の記事参照)を見込んでください。
Q. 制作の途中で仕様を変更できますか?
A. 軽微な調整(色・文言・演出のタイミング等)は修正サイクル内で対応できます。体験の根幹に関わる変更(認識方式の変更・機能追加)は再見積もり・スケジュール再調整になるため、企画段階で固めておくのが安全です。
まとめ:イベント日程から逆算して、まず相談する
AR制作の流れは7ステップ、納期は最短2週間〜標準2ヶ月。納期と費用を決めるのは「目的の明確さ・素材の有無・確認体制」という発注側の準備です。
- 目的・公開希望日・使える素材の3点を揃える
- 手法別の標準納期から逆算して相談する(迷ったら早めに)
- 見積もりまでは無料。比較検討段階の相談で問題なし
TOBIDASEは、ヒアリングから企画・制作・審査対応・公開後の効果測定までワンストップで対応しています。「日程が決まっているが間に合うか知りたい」という相談が実は一番多く、歓迎です。お問い合わせフォームから、目的とおおよその時期をお聞かせください。