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自治体のAR活用事例まとめ|観光・地域活性化・イベント

2026/7/18

結論を3行で

  • 自治体のAR活用は「観光・周遊」「地域活性化・商店街」「季節・イベント」の3領域に整理でき、狙う成果から施策の型を選ぶのが第一歩です。
  • 成果を出した事例には「場所固有のストーリー」「参加ハードルを下げる」「シェアされる設計」という共通の3原則があります。
  • 本記事ではTOBIDASEが手がけた5都府県の実案件を成果とともに解説し、導入手順・費用・補助金の目安までまとめました。
3.5億回ARエフェクトの累計再生実績(自社全体)
78m下田・黒船ARを原寸で再現
5都府県本記事で紹介する地域・観光AR事例
出典:自社実績・受注データ/本記事の掲載事例

「自治体でARを導入した事例を、成果とセットで知りたい」——このニーズに答えるため、本記事ではTOBIDASEが実際に手がけた自治体・地域向けのAR活用事例を、観光・地域活性化・イベントの領域別に整理します。ツールの一般論ではなく、「どんな課題を」「どんなAR演出で」「どう解決したか」を、現場の判断基準とともに解説します。予算取りや費用感を先に知りたい方は、観光DX補助金でARスタンプラリーを導入する方法ARスタンプラリーの費用相場もあわせてご覧ください。

自治体がARを活用する3つの狙い——観光・地域活性化・イベント

自治体のAR施策は目的が多岐にわたりますが、問い合わせの現場で多いのは次の3領域です。まずは自地域の課題がどこにあたるかを押さえると、事例が「自分ごと」として読めます。

TOBIDASEが手がけた自治体AR事例5件を、観光・周遊/地域活性化・商店街/季節・イベントの領域別に日本地図の模式図と凡例で示した事例マップ
自治体AR活用の事例マップ。5都府県の実案件を3領域で整理した(位置は模式図)。
領域典型的な自治体の課題ARで狙う成果本記事の該当事例
観光・周遊景観を見せるだけで体験が受動的。滞在時間が伸びないその場でしか撮れない体験で誘客・回遊下田/宇佐
地域活性化・商店街祭りの中止・にぎわい喪失。人を街全体に分散させたい回遊性の向上・非接触でのにぎわい創出桜新町
季節・イベント季節・天候に左右される。SNSで話題になりにくい映えるUGCの創出・話題化健軍/舞鶴
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補足:AR活用は観光・イベントにとどまらない全国では史跡・文化財の復元AR、ご当地キャラとの記念撮影AR、防災・教育でのAR活用も広がっています。本記事は、そのなかでも問い合わせが多く成果が数値化しやすい「観光・地域活性化・イベント」の3領域に絞って、自社実案件を掘り下げます。

【観光・周遊】現地でしか撮れない体験で誘客したAR事例

観光領域でARが効くのは、「景観を眺める」だけの受動的な観光を、来訪者が主役になる能動的な体験へ変えられるからです。人物が風景の一部になる写真はSNSで拡散されやすく、「行ってみたい」という未来の観光客への訴求にもなります。

下田港内めぐりAR(静岡県下田市)|目の前に全長78mの黒船

幕末に黒船が来航した歴史を持つ下田市。遊覧船「下田港内めぐり」様は、乗船客に「新しい楽しみ」を提供したいという課題をお持ちでした。TOBIDASEは、アプリのダウンロードが不要なWebARを提案。QRコードを読み取るだけで、遊覧船と並走するように目の前の海上へ全長78mの黒船がARで出現し、画面タップで黒船が煙を上げ大砲を撃つインタラクティブな演出を加えました。

下田港内めぐりARの体験フロー図。QRコード起動、航行中に海上へ全長78mの黒船が出現、タップでペリー提督が登場する演出の流れ
下田港内めぐりARの体験フロー(実施案件の企画資料)。QR起動→航行中に眼前へ全長78mの黒船が出現→タップでペリー提督が船出を祝う。

成果として、その革新性と話題性から地元の新聞に取り上げられるなど地域メディアの注目を集め、下田港内めぐりの新たな魅力として広く認知されました。体験の面白さから乗船客がAR体験の様子をSNSに投稿する機会が増え、自然なプロモーション効果も生まれています。アプリ不要のWebARにしたことで、幅広い年齢層の乗船客が迷わず使えた点も普及の決め手になりました。制作の詳細は「下田港内めぐりAR「全長78mの黒船、目の前に出現!」」で公開しています。

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ここがポイント下田の黒船のように、その土地の歴史そのものを体感に変えると、単なる映えコンテンツで終わらず「ここでしかできない体験」になります。地域メディアが取り上げたくなる話題性にも直結します。

宇佐のマチュピチュAR(大分県宇佐市)|手ぶらで変身する観光PR

「宇佐のマチュピチュ」と呼ばれる大分県宇佐市・西椎屋地区の絶景。ここでは、スマートフォンのカメラを向けるだけでデジタルの民族衣装に変身し、宇佐市の観光キャラクターと一緒に記念撮影できるARエフェクトを制作しました。物理的な衣装貸し出しに伴う管理コストや衛生面の懸念を解消しつつ、すべての来場者に均等な変身体験を提供できるのがデジタルならではの強みです。

宇佐のマチュピチュ衣装ARエフェクトの実画面。民族衣装をデジタルで着用し、アルパカのご当地キャラクターと一緒に記念撮影できるInstagramリール画面
宇佐のマチュピチュ・衣装ARの実画面。カメラを向けるだけで民族衣装に変身し、ご当地キャラと撮れる(Instagramリール)。

ポイントは、単なる風景写真より「人物が特定の衣装を着ている」視覚的な変化のある投稿のほうが、SNSで閲覧者の目を引きやすいこと。宇佐のマチュピチュという固有の場所と変身体験が組み合わさることで、拡散性と「行ってみたい」という誘客効果が両立します。導入時は、専用アプリ不要で3秒以内に体験が始まるWebAR形式にし、現地の案内板に「何ができるか・どうやるか・どこに共有するか」を明記して迷わない導線を作りました。詳細は「宇佐のマチュピチュをARで満喫!衣装エフェクトが観光PRに革新をもたらす理由」で解説しています。

【地域活性化・商店街】まちの回遊とにぎわいを生んだAR事例

商店街や地域イベントでは、回遊性の向上——エリア全体を歩いてもらい滞在時間を延ばすこと——が最重要課題です。ARは巨大なオブジェやステージを設営せずに、街の各所をエンターテインメント空間に変えられます。

桜新町「サザエさんAR」(東京都世田谷区)|中止した祭りを回遊体験に

「サザエさんの街」として知られる東京都世田谷区の桜新町。例年の「桜新町ねぶた祭り」がコロナ禍で中止を余儀なくされるなか、その活気を取り戻すために導入されたのが商店街の4カ所を巡るARでした。各所のQRコードを読み取るとInstagramが起動し、空間にサザエさん一家が出現。漫画のワンシーンをもとに一家が傘で空を旅する浮遊アニメーションで再現し、画面の黄色いアイコンをタップすると一家が四方八方に舞い踊る仕掛けを搭載しました。

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ここがポイントARスポットを街の各所に点在させることで、来場者が自然とエリア内を歩き回る回遊動線(ARスタンプラリー形式)を、物理的な設営なしで構築できます。巨大なステージが不要なため、狭い路地でも三密を避けながらにぎわいを生めるのが強みです。

アニメを彷彿とさせる効果音を加えて視覚と聴覚の両面から楽しさを演出し、撮影・シェアの障壁を下げるためにInstagramストーリーズカメラを採用。「非接触」と「エンゲージメント」を両立し、デジタルが「集まれない」という物理的な壁を越えて地域の魅力を再発見させることを証明した事例です。街歩き型の設計思想は「観光地でARスタンプラリーを導入するメリットと成功事例」でも詳しく解説しています。制作背景は「ARで商店街を回遊!「サザエさんAR」が実現したイベント体験」をご覧ください。

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注意:IP・キャラクター活用は権利確認が前提人気キャラクターや地域IPを使う演出は強力ですが、必ず権利元の許諾と利用範囲の確認が必要です。企画段階で権利処理のスケジュールを見込んでおくと、公開直前の手戻りを防げます。

【季節・イベント】その場を主役に変えたAR事例

季節イベントや地域フェスでは、天候・季節という「変えられない条件」をARが補い、その場を主役に変えることができます。ここでは熊本と京都の2事例を紹介します。

健軍・冬に咲く桜AR(熊本県熊本市)|季節を越えたお花見体験

熊本市東部の健軍(けんぐん)で冬に開催される「健軍桜祭り」。当然、冬に本物の桜は咲きません。そこで「冬にしかできない桜の体験を創る」という逆転の発想から、人気漫画『ONE PIECE』ドラム王国の「冬に降る桜」に着想を得たARエフェクトを制作しました。高密度のパーティクルシステムで、雪のようにしんしんと、しかし鮮やかに舞うピンクの桜吹雪を実装しています。

冬の夜の並木道でスマートフォン画面越しに満開の桜が降るように見える、健軍・冬に咲く桜ARのイメージビジュアル
健軍・冬に咲く桜ARのイメージビジュアル(AI生成・実画面ではありません)。実際は自衛隊通りの並木道に合わせて桜が降る空間を設計。

制作では、クライアントや協力団体との合意形成のためにデモエフェクトを早期に構築。桜の粒子の大きさや舞い落ちる速度、夜間ライトアップでも美しく映える発光パラメータをプロトタイプで検証しました。頭の中のイメージと実際のスマホ画面での見え方にはギャップが生じるため、早い段階で簡易デモを作り現地でテストすることがクオリティ向上の近道になります。詳細は「熊本・健軍の冬に咲く「奇跡の桜」ARエフェクト制作事例」で紹介しています。

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補足:ストーリー性が「使いたい」を生む技術はあくまで手段です。「冬の桜祭り=ドラム王国の奇跡」のように、場所や季節の文脈に沿ったストーリーがあることで、ユーザーの「撮って共有したい」という動機が生まれ、UGCが増えます。

舞鶴カレーフェスタAR(京都府舞鶴市)|会場全体をフォトスポットに

京都府舞鶴市の日本遺産「舞鶴赤れんがパーク」で開催される、海軍ゆかりのカレーが集う舞鶴カレーフェスタ。ここでは来場者がその場で使えるInstagramリール・ストーリー用のARエフェクトを制作しました。海軍ゆかりの「カレー」や「船」をモチーフにした手書き風イラストが画面上部から降り注ぐ演出で、赤れんが倉庫のレトロな雰囲気と調和させています。

舞鶴カレーフェスタ会場の赤れんが倉庫前のにぎわいと、カレーのイラストが降るInstagramリールエフェクトを紹介する画像
舞鶴カレーフェスタ×AR。会場のにぎわいとエフェクト実画面の紹介ビジュアル(work記事サムネ・タイトル文字入り)。

あえてリアルな写真ではなく温かみのある手書き風イラストを採用したことで、老若男女が使いやすいデザインになりました。歴史的建造物である赤れんがパークは、それ自体が素晴らしい撮影スポット。ARは現実の風景にデジタル情報を重ねるため、会場のどこにいてもその場所が特別なフォトゾーンに変わります。設計上は「主役(来場者の顔や料理)を隠さない」ようパーティクルの中央視認性を確保し、自撮りや料理撮影をしやすい余白を残しました。詳細は「舞鶴カレーフェスタに学ぶ!イベントのSNS拡散を最大化するARエフェクト活用術」で解説しています。

事例に共通する成功パターン|自治体がARで失敗しない3原則

5つの事例を並べると、成果を出した自治体AR施策には共通する設計思想が見えてきます。自治体AR施策の成否は、技術の派手さではなく「その土地でしか成立しない必然性」をどれだけ演出に落とし込めたかで決まります。

成果を出した自治体AR事例に共通する3原則(場所固有のストーリー/参加ハードルを下げる/シェアされる設計)と、回遊・UGC・認知拡大という成果を示した図
成果を出した自治体AR事例に共通する3原則。「映える」だけで終わらせないための設計の型。
原則具体的にやっていること効いている理由
場所固有のストーリー土地の歴史・IP・季節を演出に織り込む(黒船・サザエさん・冬の桜・海軍カレー)「ここでしか撮れない」必然性がUGCの質を高める
参加ハードルを下げるアプリ不要のWebAR・QRで3秒起動・顔出し不要の設計高齢者や子ども連れを含む全世代が迷わず参加できる
シェアされる設計SNS直結・主役を隠さない余白・ワンタップ投稿導線撮影した瞬間に拡散され、認知が面で広がる
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注意:通信環境と動線のロケハンは必須AR体験はデータ通信を伴います。建物の影で電波が弱い場所はないか、撮影中に通行人の妨げにならないかなど、現場での綿密なロケハンが体験品質を左右します。「作って終わり」ではなく、現地チューニングまで含めて計画しましょう。

自治体がAR導入を進める手順・費用・補助金の目安

「事例は分かった。うちで導入するには何から始め、いくらかかるのか」という次の疑問に答えます。自治体AR施策は、選ぶ領域と規模(SNSエフェクト単体/WebAR周遊・スタンプラリー/大型の常設)で費用も期間も変わります。下表は予算取りのあたりを付けるための早見です。

施策タイプ向いている狙い予算・調達の目安まず読む記事
SNSエフェクト(Instagram/TikTok)フェス・季節イベントの話題化・UGC小規模から着手しやすい費用相場の記事
WebAR周遊・スタンプラリーまちの回遊・滞在時間の延長規模・スポット数で個別見積/補助金活用の候補スタンプラリー費用
体験型WebAR(史跡・観光)誘客・地域メディア露出3Dモデル制作の有無で変動AR制作費用相場

観光DX関連の補助金を使えば、デジタルスタンプラリーなどの周遊施策は最大1,500万円規模の予算獲得も視野に入ります。制度の要件や申請の流れは「観光DX補助金でARスタンプラリーを導入する方法」に、規模別の実勢価格は「ARスタンプラリーの費用相場」に、AR制作全体の料金体系は「AR制作の費用相場【2026年版・料金早見表】」にまとめています。

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まずは相談から「どの領域が自地域に合うか分からない」「補助金の年度スケジュールに間に合わせたい」段階でも問題ありません。地域の課題(誘客・回遊・話題化)と時期をお伝えいただければ、最適な施策と概算をご提案します。ご相談はお問い合わせフォームから承ります。

よくある質問

Q. 自治体のAR導入で、まず何から始めればよいですか?

A. 「誘客・回遊・話題化」のどの成果を狙うかを先に決めることをおすすめします。目的が定まると、SNSエフェクト・WebAR周遊・体験型ARのどの型が適切かが選べます。本記事の事例マップと3原則を、自地域の課題と照らし合わせるところから始めてください。

Q. アプリのダウンロードは必要ですか?高齢の来場者でも使えますか?

A. WebAR形式なら、QRコードを読み取るだけでブラウザから起動でき、アプリのインストールは不要です。下田港内めぐりARのように、幅広い年齢層が迷わず使えることを重視して設計します。

Q. 費用や制作期間はどれくらいですか?補助金は使えますか?

A. SNSエフェクト単体か、複数スポットを巡るWebAR周遊かで大きく変わります。観光DX関連の補助金を活用できるケースもあり、デジタルスタンプラリーなら最大1,500万円規模の制度が対象になることもあります。詳しくは観光DX補助金の記事費用相場の記事をご覧ください。

Q. 人気キャラクターや地域IPを使ったAR演出はできますか?

A. 可能です。桜新町のサザエさんARのように強力な訴求になりますが、権利元の許諾と利用範囲の確認が前提です。企画段階から権利処理のスケジュールを織り込んで進めます。

Q. 効果はどのように測れますか?

A. WebARなら起動数・体験数(インプレッション)を数値で計測でき、SNS投稿数(UGC)や地域メディアの露出とあわせて成果を可視化できます。従来の看板・パンフレットでは難しかった「利用数の把握」ができる点もARの強みです。


自治体のAR活用を、「映える」で終わらせず地域の成果につなげたい。観光誘客・まちの回遊・イベントの話題化まで、企画から制作、現地チューニング、SNS展開までTOBIDASEが伴走します。事例の詳細資料や概算のご相談は、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。

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