TOBIDASE AR Lab
ARで拡張するマーケティング
ARで拡張するマーケティング
イベント
観光
ROI
ARスタンプラリー
2026/7/29
周遊型イベント(スタンプラリー・街歩き・謎解きなど)は、参加者数だけを追っても地域の成果にはつながりません。回遊率と完走率を分けて測り、どこで人が止まったかを見ることが、次の企画を良くする出発点です。
KPIは、イベントが終わってから眺める通知表ではありません。企画段階でKGI(最終目標)から逆算して決めておくと、地点数・特典・計測方法の判断がぶれなくなります。まず「このイベントで最終的に何を増やしたいのか」を一つに絞ります。
参加者数は大切な指標ですが、それ自体はゴールではありません。観光庁は、DMO(観光地域づくり法人)の最終目標(KGI)を旅行消費額と位置づけ、その拡大には消費単価の向上・滞在日数の増加・来訪者数の管理・需要の平準化が必要だと整理しています(2025年4月に新しいKGI・KPIの手引書を公開)。周遊型イベントでも、来街者数・二次消費・再訪意向のように、地域の成果へつながる数字をKGIに置くと、稟議や報告の説得力が増します。
KGIの下に、①集客(参加者数・参加開始数)②回遊(回遊率・平均立寄り地点数・滞在時間)③完走(完走率・地点別到達率)④成果(二次消費額・UGC投稿数・再訪意向)の4段を置きます。段でそろえると、「参加は多いのに完走が低い」「回遊は広いのに消費に届かない」など、ボトルネックがどの段にあるかを特定できます。効果測定の実務全般はARマーケティングのROIと効果測定の考え方もあわせて確認してください。
周遊型イベントでよく使うKPIを、見る観点・目安・改善レバーの順に整理します。目安は絶対値の全国平均ではなく、自前のベースライン(平常時・前回)と比べるための出発点として使います。
| 段 | KPI | 何を見るか | 目安・考え方 | 主な改善レバー |
|---|---|---|---|---|
| 集客 | 参加開始数 | 告知が届き参加を始めた人数 | 分母。告知チャネル別に把握 | 告知・入口の分かりやすさ |
| 回遊 | 回遊率/平均立寄り地点数 | どれだけ広く歩いたか | 自前の式で前回比。統一式なし | 動線設計・地点配置 |
| 完走 | 完走率 | 最後まで巡り条件を達成した割合 | 目安30%前後 | 地点数・段階特典・序盤の易しさ |
| 回遊 | 滞在時間 | 会場・エリアに留まった時間 | 移動手段や動線で変動 | 休憩・撮影スポットの配置 |
| 成果 | 二次消費・再訪意向・UGC | 回遊の先の事業成果 | KGIへ直結。アンケート併用 | 特典設計・店舗連携・撮影動機 |
回遊率は「1回の来訪で、来街者がエリアをどれだけ広く・深く回ったか」を表す考え方です。ただし業界で統一された計算式はなく、施設や地域の規模・業態によって構成する指標が変わります。まず定義を自分たちで決め、測り方を用途に合わせて選ぶことが実務の第一歩です。
私たちTOBIDASEは、観光地から音楽・エンタメまで幅広いAR施策で「体験の後にどれだけ反応が生まれたか」を計測してきました。周遊の成果を数字で捉える発想は、次のような実績の積み重ねから来ています。
回遊率は、複数エリアへの到達率、平均立寄り地点数、ゾーン間の遷移率、平均滞在時間などを組み合わせて表します。業態や立地で大きく異なるため、断定的な全国平均を示すのは危険です。現実的なのは、自施設・自地域の平常時データをベースラインにして、曜日別・時間帯別・前回比で見る方法です。周遊型イベントなら「平均立寄り地点数÷全地点数」のように、まず一つの式に決めて継続的に比較します。
デジタルスタンプラリーの強みは、「誰が・どのチェックポイントを・どの順で・何時に回ったか」を1人1行のデータとして残せることです。人流の測り方は大きく分けて、通過数を数えるカウント、混雑や滞在を見る滞在データ、移動元と先を見るODデータ、詳細な移動軌跡の4種類があります。地点の性質でQR(店頭・施設内)、GPS(屋外の無人地点)、Wi-Fiパケットやカメラ(面の人流)を使い分けます。取得方式を増やす場合も、参加者向けの説明は画面上で統一し、現場の負担を増やさないようにします。
完走率は、参加者のうち全地点を巡り景品条件を達成した割合です。「参加は多いのに完走が低い」ときは、地点が多すぎるか動線が悪いサインです。まず目安を押さえ、次に「どの段で落ちているか」を見ます。
デジタルスタンプラリーの解説では、完走率は30%程度にとどまる傾向があり、失敗要因はスポットの欲張りすぎ・特典が地味・告知不足だと指摘されています(出典:てくてくスタンプ「スタンプラリーを成功させる工夫」、2026-07-29閲覧)。一方で設計次第では大きく上振れします。ある地域イベントでは達成率45.5%、再参加意向89.6%を記録した実測事例も公開されています(出典:COCOAR「デジタルスタンプラリー成功事例」、2026-07-29閲覧)。目安は自己判断の物差しとして使い、最終的には自前の前回比で評価します。
同じ事例では、スタンプを3個集めた参加者の80%以上が6個すべてを完走したと報告されています。これは、離脱が序盤に集中し、序盤さえ越えれば走り切りやすいことを示しています。だから完走率を上げる打ち手は「全体を難しくしない」ではなく「最初の1〜3地点を軽くする」ことに絞れます。最初の地点を分かりやすく近くに置き、少ない地点数で参加賞に届く設計にすると、序盤の脱落を減らせます。
数字を良くする打ち手は、地点数・特典・動線・計測の4点に集約できます。いずれも「参加しやすさ」と「回遊させたい狙い」の両立が軸です。ここでは実案件の設計とあわせて、定石を整理します。

地点数の目安は用途で変わり、会場内なら3〜5、商業施設・商店街なら4〜7、観光の周遊型なら5〜10程度が扱いやすい範囲です。参加意欲と達成感のバランスは7〜10地点あたりが良いとされますが、それ以上に増やす場合は「全制覇」ではなく「任意5地点でゴール」のように条件を緩め、完走率を保ちます(出典:リピツー「スタンプラリーは何スポット・何日間・どんな景品が最適か」、2026-07-29閲覧)。地点を増やすほど回遊は広がりますが、移動負担が完走率を下げるトレードオフを意識します。
景品条件を「全地点達成」だけにすると、短時間の来街者や子ども連れが途中で離脱します。「3地点で参加賞→5地点で抽選応募→全地点で特別特典」のように段階を設けると、参加しやすさと回遊の両方を作れます。序盤で小さな成功体験を渡すことが、前述の「序盤の離脱」を直接減らします。特典は数だけでなく、その地域・店舗ならではの内容にすると、次の地点へ歩く理由になります。
入口近くと人気地点だけに寄せると、参加者は同じ区画を往復して終わります。入口・主通り・脇道・奥の目的地・ゴールを輪になるように配置し、離れた地点を最低1つ含めます。ただし移動時間は地図上と体感で差が出るため、実際に歩いて所要時間と分かりにくい箇所を確認し、雨天時の代替ルートも用意します。各地点に撮影スポットやクイズなど体験差を設けると、スタンプ集めが街の発見に変わります。下田の事例のように、地点ごとに演出を変える設計は観光ARスタンプラリーの企画でも有効です。
最初から複雑な分析レポートは不要です。参加開始数・地点別取得数・完走数・特典交換数の4つがあれば、告知・動線・難易度・特典運用のどこを直すか判断できます。数値の落ち込みと、現場の巡回メモ(QRが反射していた、店が臨時休業だった等)を並べると、次回の改善が具体的になります。KPIは集めること自体を目的にせず、地点を残す・移す、説明を短くする、特典条件を変えるという次の意思決定へ返します。
周遊型イベントのKPIについて、自治体・DMO・商店会・イベント主催者から出やすい質問を整理します。
業界で統一された計算式はありません。周遊型イベントでは「平均立寄り地点数÷全地点数」など、自分たちで一つの式を決めるのが実務的です。重要なのは全国平均との比較ではなく、自前の平常時や前回との比較です。地点別の取得数を並べれば、どの地点で回遊が伸び悩むかも同時に分かります。
用途によりますが、会場内で3〜5、商店街で4〜7、観光の周遊型で5〜10が扱いやすい範囲です。参加意欲と達成感のバランスは7〜10地点程度が良いとされ、それ以上は「任意◯地点でゴール」に切り替えて完走率を維持します。地点を増やすと回遊は広がる一方、移動負担で完走率が下がるため、目的に応じて調整します。
厳密な売上連動が難しい場合は、代理指標を残します。参加店への短い事後アンケートで「新規客との会話があったか」「普段来ない年代が来たか」を同じ選択肢で聞けば、店舗間で比較できます。二次消費額・再訪意向・UGC投稿数を成果KPIに置き、KGI(消費額・来街者数)への仮説とセットで報告すると、費用対効果の説明がしやすくなります。費用の考え方はARスタンプラリーの費用相場を参照してください。
参加開始数・地点別取得数・完走数・特典交換数の4つから始めます。この4つで、告知の効き具合、動線のどこで止まるか、難易度が適切か、特典運用に無理がないかが判断できます。慣れてきたら滞在時間や再訪意向を加え、回遊率や二次消費まで広げていきます。
周遊型イベントのKPI設計は、難しい分析より「先に何を測るか決める」ことが成否を分けます。相談やベンダー比較の前に、次の3点を決めておくと、必要な機能・地点数・費用の比較が一気に速くなります。
TOBIDASEでは、周遊型イベントやデジタルスタンプラリーの企画から、動線設計、WebAR・ARコンテンツの制作、地点別データの取り方まで一貫して支援します。地点数・期間・特典が未確定でも、KGI・地点・指標の整理から一緒に始められます。費用感の目安はAR制作の費用相場、商店街での運営設計は商店街デジタルスタンプラリーの少人数運営ガイドもあわせてご覧ください。
ARエフェクト制作のご依頼はこちら
2026/7/28
アーティストプロモのUGC設計|TikTok×ARで再生数を伸ばす方法
結論を3行でアーティストプロモで再生数を伸ばす鍵は、公式の露出量ではなく「ファンが投稿したくなる仕組み=UGC設計」。TikTok×ARエフェクトは、その設計を最も低コストで回せる手段です。勝ち筋は「公式がお手本を出す」「顔出し不要で投稿ハードルを下げる」「MVの世界観をそのまま使わせる」の3点。は...
2026/7/27
TikTokゲームエフェクトとは?企業施策の作り方【2026年版】
TikTokゲームエフェクトは、動画を撮りながら、タップ・表情・体の動き・声などで遊べるインタラクティブなエフェクトです。見て終わる広告ではなく、ユーザー自身の操作と反応がそのまま動画の中身になります。ただし、画面にゲームらしい装飾を置くだけでは投稿は増えません。必要なのは、初見で遊び方が伝わり、失...
2026/7/26
商店街のデジタルスタンプラリー導入ガイド|少人数で回す設計
結論を3行で商店街のデジタルスタンプラリーは、機能を増やすほど運営が楽になるわけではありません。担当者が少ないほど、判断する人、現場を回る人、店舗が行う作業を先に固定することが重要です。少人数運営の基本は、役割の固定、店舗作業の標準化、例外対応の集約の3つ。 中核は「判断する事務局リーダー」と「歩...

宇佐のマチュピチュをARで満喫!衣装エフェクトが観光PRに革新をもたらす理由

熊本・健軍の冬に咲く「奇跡の桜」。ワンピース・ドラム王国に着想を得たARエフェクト制作事例

舞鶴カレーフェスタに学ぶ!イベントのSNS拡散を最大化するARエフェクト活用術

【コラボ始動】点描画家 BANANA YAMAMOTO × AR:巨大な点描作品が現実世界で動き出す

【実績】動画200万回再生突破!森進一さんの息子「はてな」新曲TikTokエフェクト&動画制作|ソニー・ミュージックレーベルズ様

V.W.P「神椿幕張戦線」に学ぶ、ロケーションベースARでイベント体験を熱狂させる方法

最終未来少女のTikTok戦略|楽曲UGCを加速させる「歌詞エフェクト」活用事例

ARで商店街を回遊!「サザエさんAR」が実現した、コロナ禍でも活気あふれるイベント体験